鍛造純金リング

金がどうしてできたのか? 地球上にどうしてあるのか? 実は解明されていません。もっとも有力なのは星の爆発によって数十億年前に形成されたと考えられています。原子番号79の元素。元素記号は Au。第11族元素に属する金属元素。難しくなってきたのでわかりやすく簡潔にお話ししていきます。

惑星は強大なパワーを持っています。そのなかで大きな原子の核を高熱で溶かして、融合してより大きな原子を作ります。二つの原子が組み合わさってより大きな原子となり、まったく異なる元素となります。このとき、ある値を超えると、さらに大きな元素を生み出します。このときに産まれた元素が銅や亜鉛、そして金なのです。金は多くの重金属と同じく、恒星の核融合の過程で徐々に軽い元素から重い元素が作られていく過程で生まれたとされています。それが新星爆発などで宇宙に飛散し、生み出された金その他の金属を含んだ隕石が、地球に降り注いだとされています。地球はまだ熱く、溶けた鉄は金や白金と共に地球の核の中に融合したと考えられています。金は地球が生まれる前や生まれて間もない頃にもたらされた貴重な金属と言えます。

金色は金独自の色合いです。同じような輝きを持つ貴金属は他にありません。光は赤・青・緑の3原色を持っていますが、金は青色だけを吸収し、赤と緑を反射します。その反射された光が私たちの目に映る黄金色です。金が独自の輝きを放つ理由はこんな光との関係です。金は昔、日本は世界有数の産出国であり、保有高も世界の中でも群を抜いていたようです。

13世紀の東方見聞録によると“黄金の国ジパング”と呼ばれていた時代がありました。「この国ではいたる所で黄金が見つかるため、国人は誰でも莫大な黄金を所有している」、「宮殿は、それこそ純金ずくめでできている」、「この国の宮殿の屋根はすべて黄金でできている」、「床には分厚い黄金が敷かれている」、「黒胡椒も白胡椒もきわめて豊富である」など驚くべき事柄が書かれてヨーロッパには伝われていました。12世紀初頭に奥州藤原氏が奥州平泉に建立した、中尊寺金色堂が話の元となったようです。世界中が日本を目指し中世の大航海が始まりました。

2023年8月末時点での世界全体の中央銀行と公的機関の金保有量ランキング上位
                                       

1位アメリカ8133.46トン
2位ドイツ3352.65           
3位IMF2814.04
4位イタリア2451.84
5位フランス2436.88
6位ロシア2332.74
7位中国2165.41
8位スイス1040.00
9位日本 845.97
10位インド 799.60
データー:WGC
金保有量ランキング

現在、金の保有高は日本は世界の9位です。日本は中国の半分以下アメリカの1/10の保有高です。

どこから来たについて違う説もあります。
アルゼンチン、オーストラリア、チリ、スペイン、フランスの学者からなる国際グループの研究です。グラナダ大学(UGR)の参加を得た国際的な科学者グループは2017年11月のネイチャー・コミュニケーションズ誌に掲載されました。地球のマントルでできるという説です。マントルでできたものが、火山の噴火によってマグマとして地表に吹き出ます。マグマが冷えて火成岩になり火成岩に含まれた金が採掘されるという説です。研究者たちは、アルゼンチンのパタゴニアで、特に70キロメートルの深さで、南米大陸の下で見つかった金の最初のレジスタを表す、プロセスの証拠を発見したとされています。



画像: 研究者によって発見されたパタゴニア火山から溶岩(黒)で囲まれた深いマントル(緑)からのペリドダイト。

地球でできるのならどうやって出来るか?については、はっきりとは解明されていません。ダイヤモンドは人口で作れますが金は作れません。多くの科学者が人口で作る実験に挑戦しましたが成功したことはありません。