純金は柔らかくジュエリーには加工性も難しく、日常使いにおける耐久性も難しいとされています。
鍛造という技法(金属をハンマー等で叩いて圧力を加える事で、金属内部の空隙をつぶし、結晶を微細化し、結晶の方向を整えて強度を高める)古くから刀工が日本刀など刃物や火縄銃の銃身の製造技法として用いています。職人は何千度という火を使い、地金を溶解しハンマーで地金をたたきます。何回も繰り返し硬度ある純金にしていきます。その地金を、熟練した手一つでリング形状にしていきます。
よく目にする鍛冶屋技法(刀を作る方法)で指輪を作ります。柔らかいイメージがある純金が硬度あるリングとなります。職人の手作業で鍛造仕上の指輪はハンドメイドですので機械で切削したものやキャスト(鋳造)で作ったものと違い指なじみは柔らかく手に馴染む装着感は抜群です。
   

火入れ
鍛造製法
火入れ
地金溶解

純金のお手入れ方法は?

よく純金の取り扱い方はと質問されます。スポンジ、ブラシ、ティッシュ等強く拭かないでください。くもってしまいます。汚れたら台所用の中性洗剤の液を指に取りやさしく指で洗ってください。
ティッシュ等でおさえるように拭き取ってください。普段はメガネ拭きで軽く拭いてください。純金は金属の中でも特殊で展延性と呼ばれる特性がありキズがついても、キズがついても減ることはありません。
地金が移動するのです。これを展延性と言います。やはりお使いになっていますとコキズはついてきます。コキズは指に馴染む貴金属の特性です。黄金の色は永遠で純金はなにものにも侵されず酸化もしません。

だからこそ太古の時代より純金は尊ばれてきたのだと思います。

鍛造リング