印台は指輪としてはデザイン、バランスといい完璧のホルムで着け心地も最高であり究極の指輪です。
日本独自の物の思われているようですが、ヨーロッパでは紳士の指輪として普及して、印面に家紋、屋号などを彫り手紙などの封印に押印として使用したりしています。また東南アジアでは華僑のお金持ちは大きな金の印台を着けている方が多いです。

昨今、日本では昔のイメージと違い印台をメンズの最高峰として探される方が多くなりました。印台は作りが非常に難しく、キャスト(鋳造)で作ったものも出回っていますが、ス(地金に空気やぶつぶつの穴)が入ったり印面が、だれたりします。鍛造で作った地金を締めて手造りで製作した印台は着け心地は良く、特に印台の命となる、印面に関しては、ピッシャとして角がきっちり取れ完璧な仕上がりでつくります。印面は梨地仕上げをしますが印面と腕、側面の鏡面とのコントラストを明確にするためです。印面を鏡面にするとメリハリが付かないことと角がだれてしまいます。

印台の重量は匁で表示します。1匁は3.75gです。3匁(11.25g),4匁(15g)、5匁(18.75g)、6匁(22.5g)、7匁(25.25g)、8匁(30g)、9匁(33.75g)、10匁(37.5g)等々となって行きます。

10匁以上ではグラムで表示する事が多く45g、50g、55g,、75g、100g位まで作ることがあります。印面の形は四角や丸があります。
最もポピュラーは三味型(上記写真参照)、他に正角型、横長角型、縦長角型、丸型、縦小判型、横小判型などがあります。
三味型がデザイン的にも大きさのバランスも良く一番多く作られています。
三味型とは三味線の胴と似ている形をしているからです。印台は文字通り印鑑文字を彫り実情印鑑として使い方もあります。または正面から読める浮き彫りの正面彫も多くあります。
    

最近は彫りの無い平ら面での製作が多くなっています。印台の素材としてはK18金、Pt900(プラチナ)製が多いですが、鍛造製法(刀を作るように火に入れて叩いて締めるを繰り返す製法)で作ることにより硬度が上がり、純プラチナと純金で作ることが可能になりました。特に純金の印台は見た目にも重厚感があります。日本では印台を作れる技術を持った職人が少なくなり、正に匠の技と言えるでしょう。
印台はメンズリングの最高峰です。型と言い、重量感と言い、存在感と言い申し分有りません。世界各国、指輪の究極は印台リングです。