宝石の結晶が生成するときに、結晶した不純物がほうせきの結晶中に広く分布することがあります。このように鉱物中にとけこまない不純物を包含物(インクルージョン)といいます。インクルージョンは宝石をくもらせたり、斑点となったりします。又、変わった種類の宝石をつくるのにも役立っています。カシミアサファイアの中に不規則にちりばった微小なインクルージョンは、この宝石に特にやわらかく輝く性質を与えています。又、コランダムの中のインクルージョンは微小な針となりそれからの反射光は互いに交わってスターの形になります。スターの出る宝石はフエノメナルストーンと呼ばれ、これらの宝石はその特徴であるスターなどが現れるようにうまくカボションカットします。理想的なスターの出る宝石はまれにしか見られません。その色は豊でなければなりませんがあまり濃すぎてもだめです。スターは石の奥の方にあるように見えなければならず、石の表面にあるようではいけません。あまりたくさんのインクルージョンがあると石が不透明に見えます。しかし、インクルージョンが十分でないと透明になりすぎ、スターが弱く見えます。又、スターの足は切れることなく石の端の方にまっすぐ走っていなければなりません。セイロン、ビルマ、タイで透明なコランダムの宝石と同じ鉱床で発見されています。青色と灰色がスターサファイアの一般的な色です。又、安価な黒いスターサファイアがあります。これはブロンズ色のスターを出す不透明な石でタイ、オーストラリアで発見されています。

スターサファ